勝ちたい初心者のための基礎講座
田中Pのツイッターによると、ここ最近デュエルエクスマキナのプレイヤーが大きく増えているらしいです。今は宣伝にも力を入れているらしく、4gamerを見たらバナー広告が出ていて「おっ」と思ったり。
そして新規プレイヤーが増えたために「デュエルエクスマキナ始めたけど全然勝てない」という声も見かけるようになりました。
他のカードゲームタイトルに親しんでいる方であればわりとすんなりと勝てるようになるゲームだと思うのですが、「カードゲームなんて全然やったことない!」「カードゲームは小学生以来!」というような方の場合、なかなか勝つのは難しく、人によってはランクマッチに挑戦したもののうんざりするくらい連敗を重ねることになる場合もあるかもしれません。
ここではっきり言っておきましょう。正直なところ、カードゲームは漫然と試合数をこなしてもあまり上達しません。経験を積めば勝てるようになるというのは嘘ではないものの、かなり効率が悪いです。
より効率的に上達する方法は、ゲームに慣れたプレイヤーの考え方を学ぶことです。記事を読んだり、動画を見たり、そういったことが試合数をこなす以上に上達の役に立ちます。
というわけで!
今回は勝てずにいる初心者向けに、勝つためのコツを伝授したいと思います。
コツその1 有利トレードを意識しよう
デュエルエクスマキナでは、試合中お互いのカードがどんどんトレードされていきます。
「トレード」というとちょっとわかりにくいかもしれませんね。
例えば自分の2/2ユニットと相手の2/2ユニットとの間で戦闘が発生し、お互いの2/2ユニットが破壊されたとします。このとき、「自分の2/2ユニットと相手の2/2ユニットがトレードされた」と言います。
自分の2ダメージを与えるスペルで相手の2/2ユニットを破壊したのであれば、「自分の2ダメージスペルと相手の2/2ユニットのトレード」ですね。
さて、さっき挙げた例はどちらも同じくらいの価値のカード同士の1対1のトレードでした。しかし、トレードは異なる価値のカードの間でも発生しますし、1対複数や1対1未満のトレードも発生します。
例えば、2コストで2/2の《殺人蜂 キラービー》と3コストで4/2の《狩蜘蛛 キラースパイダー》とのトレードが発生したとします。
2/2と4/2は明らかに4/2のほうが価値が高いですよね。しかも、《キラービー》は召喚するのに2マナしか支払っていないのに対し、《キラースパイダー》は3マナ支払っているわけです。
2マナのカードで3マナのカードとトレードできたわけですから、これは《キラービー》側にとって有利なトレードと言えます(実際には《キラースパイダー》には破壊時にデメリット効果があるのでここでの説明以上の有利トレードですが、説明の簡略化のために無視します)。将棋で例えるなら歩で香車を取ったようなものですね。
次に2コストで2/2の《殺人蜂 キラービー》と3コストで2/3の《エルフの狩人》との間で戦闘が発生したときのことを考えてみましょう。
このとき、《キラービー》は破壊されてしまいますが、《エルフの狩人》はダメージを受けて2/1になってしまうものの生き残ります。
つまり、《キラービー》側はカード1枚を失っているのに対し、《エルフの狩人》側の損害はカード1枚分未満しかないということです。これは明らかに《キラービー》側にとって不利なトレードです。
最後に、自分の場にユニットは1体もおらず相手の場に4コストで3/3の《大鯱 キラーホエール》が2体いるという状況で6コストスペルの《セクメトの殺戮》を使った場合のことを考えてみましょう。
このとき、自分が失ったものは6マナとカード1枚、そして相手が失ったものは計8マナとカード2枚となります。つまり、マナとカード枚数のどちらを見ても自分にとって有利なトレードが行われたと言えるのです。
当然のことながら勝つためのコツは「有利トレードを積極的に行い、不利トレードは避ける」ことです。
そのためにはユニットをどこに出すのか、配置に気を付けることが重要です。
相手の場に2/3がいるときに2/2を出したいなら、2/3のいるレーンは避けて別のレーンに2/2を出しましょう。
相手の場に4/2がいるなら同じレーンに2/2を出してやりましょう。相手の場に2/2がいるなら同じレーンに2/3を出してやりましょう。
次のターンに3/3が出せる状況で2/2を召喚するなら、後列に出せば相手に2/3を被せられても3/3を前列に出すことで不利トレードを回避することができます。スタッツ(ATKとHP。ユニットの大きさ)が貧弱なユニットは後列に出し、前列にスタッツに優れたユニットを配置するというのはデュエルエクスマキナの基本のひとつです。
コツその2 マナ効率を意識しよう
マナは使った分毎ターン回復しますが、使わなかった分を次のターンに持ち越すことはできません。
である以上、その限られたマナをより効率的に使うことは非常に重要です。
例えばガーディアンパワーで1/1を出せば手札の消費は抑えることができますが、手札の2/2を出せば同じ2マナを使って盤面をより強くすることができます。このゲームでは多くの場合手札の消費を抑えることよりもより強い盤面を作ることのほうが高い価値を持ちます。
「マナ効率を意識しろ」とは毎ターンマナを使い切ることを意識しろ、ということではありません。それは手段の目的化です。
最も盤面を強くできる行動が、基本的には最もマナ効率の良い行動です。これは相手との関係性の中で決まる(上記のトレードですね)ため、マナを余してしまう行動が最善であることは数多くあります。
マナ効率の悪い行動を選択してしまう最大の要因は、相手への対処に意識が向きすぎてしまうことです。自分の盤面を作るのが最善なのに、ついボードをクリアにしてしまいたくてマナ効率の悪い行動を取ってしまう。そしてそこから後手後手の展開になり最終的に負けてしまう。これは非常によくあるミスです。
特に除去を使いたいときは本当にそれが最もマナ効率の良い行動なのかいったん立ち止まって考えてみるべきです。
マリガン(初手の引き直し)もマナ効率にとって重要なポイントとなります。
初手に強いカードが来るとつい残しておきたくなってしまいますよね。このゲーム中引き直せるとは限らないわけですから、戻すのは抵抗があります。
しかし、それがコストの重いカードだったなら心を鬼にして戻さなければなりません。手札に軽いカードがなく序盤に動けなかった場合、せっかく手札に残した強いカードが活躍する機会が来ないまま負けてしまうという事態に高確率でなります。
初心者の方の場合、2ターン目にガーディアンパワーを使う前提のデッキを使っているのでなければ、初手にコスト2以下のカードが1枚もないなら全カードを引き直す、3コストのカードは初手に2コストのカードがあるなら残す、といった基準でマリガンを行うといいと思います。
各マッチアップの理解が深まってくるとキーとなるカードはコストが重くても初手に残すという判断をする場合が出てきますが、これは充分にゲームに慣れて初めてできるようになる判断です。
初心者の方の場合は、とにかく序盤からマナを効率よく使って展開していけるようにコストの軽いカードを探しに行くマリガンを心がけるのがベターです。
コツその3 AoEをケアしよう
次に相手がどんなカードを使ってくる可能性があるのか、それを考えた上で行動を決定する。これはカードゲームの基本となる考え方です。
しかし初心者の方の場合、カードの知識が少ないためにそのような思考をするのは極めて困難です。
ですので、全てを覚えようとはせず、一部の影響の大きいカードに絞って覚えましょう。ケアしたかしなかったかでとりわけ大きく結果が左右されるのはAoE(全体除去)と呼ばれるタイプのカードですので、使用率の高いAoEだけ覚えてしまえばOKです。
とりあえず以下の6枚を覚えてしまいましょう。
まずアスガルドから2枚。
どちらも2ダメージのAoEです。アスガルドを相手にするときはHP3以上のユニットを大事にして、下手にHP2以下のユニットばかりが並んでしまわないように気を付けましょう。
そしてルクソールから4枚。
ユニットのHPを高く保つだけではケアしきれない性能のAoEをルクソールは持っています。相手がAoEを使いたくなるであろうだけのユニットを既に展開しているなら、調子に乗って更に展開するのは避けましょう。
コツその4 アグロオリンポスを使おう
これは手っ取り早く勝ちたい人向けのアドバイスであり、自分のお気に入りの勢力にこだわりたい方は無視して結構です。
初心者の方はまずカード資産が揃っていないということが勝つ上でのネックのひとつになっていると思います。
そして、そのハンデが露骨に出てしまうのが長期戦になってしまったときです。相手は強力なレジェンダリーカードを叩きつけてくるのにこちらはそんなに強力なレジェンダリーカードを持っていないから対抗できない! そんなことになりがちです。
しかし、短期決戦を挑めば相手が強力なレジェンダリーカードを叩きつけてくる前に勝つことができます。しかも、短期決戦を挑むのに適したコストが軽くて攻撃的なカードはレアリティの低いものが多い。
ですので、カード資産は少ないけど手っ取り早く勝ちたい場合は「安い・速い・強い」の三拍子揃ったアグロオリンポスを使うのがオススメです。
アグロオリンポスの構築は軽いユニットと速攻ユニット、相手ガーディアンに直接ダメージを与えられるカードなんかを適当に詰め込めばそれっぽい感じになりますし、シナジーで戦うデッキではないのでカードが足りなければ代用品を入れて構いません。
一応サンプルレシピを投下しておくとこんな感じになります↓
おわりに
いかがだったでしょうか。
カードゲームに不慣れな方からするとわかりづらい部分も多々あったかもしれません。
しかし、完全に理解できなくともこのような記事を読むことは確実に上達に繋がるだろうと考えています。ネット上を探せば私以外にも記事を書いている方はいますので、よかったら探してみてそちらも読んでみてください。
オマケに以前書いた別の初心者向け記事を貼って終わります。
本記事は「DXM記事投稿キャンペーン」のエントリー記事です。
テーマ:初心者攻略指南
Twitterアカウント名:@SokomadejaDXM