【DQR】新作DCGドラゴンクエストライバルズレビュー
新作デジタルカードゲーム、ドラゴンクエストライバルズが配信開始されてから数日経ちました。私も遊んでます。配信開始当初は通信が不安定でCPU戦すらまともに遊べなかったりもしましたが、何度かのメンテナンスを経て今は安定して遊べる状況になっていますね。
もともとこのブログはデュエルエクスマキナについて書く目的で始めたのですが、せっかくの新作ビッグタイトルですし、同じく6マスにユニットを配置するカードゲームですし、ドラクエライバルズについても触れていこうと思います。
というわけで、今回のエントリは数日間ドラクエライバルズを遊んでみて感じた良い点、悪い点のレビューです。ちなみに闘技場を5回、ランクマッチを瞬間レジェ1位になるまで遊んでの感想になります。
良い点
ドラクエであること
いきなり根本の話になりますが、このゲームについて語る上でこの点だけは外すことができません。
そう、ドラクエなんですよ。
ドラクエシリーズの登場人物やモンスター達がプレイヤーキャラクターやカードとして登場し、ゲーム中は歴代ドラクエのBGMが流れ続ける。これまでの人生でドラクエを何タイトルも遊んできて思い入れのある人間からすると、これだけでもう楽しい。
ハースストーンのヒット以降後追いのDCGタイトルが国内だけでもいくつかリリースされていますが、このドラクエであるということは他のタイトルとの明確な差別化となる最大の要素です。ドラクエであるがゆえのコミカルで明るく楽天的な雰囲気も他のタイトルと全く異なるものに感じられます。
カードスキルのデザインもドラクエファンがニヤリとできるものになっています。パパスが死ぬと「ぬわーーーー」と叫びながらパパスの剣を遺す(しかもさほど強くない)、竜王を倒すと真の姿を現す、ゾーマは光の玉を使わない限り無敵、などなどドラクエシリーズの印象的だった場面が思い起こされるようなカードがいくつも用意されています。
また、音楽の良さというのも非常に大きい。これはドラクエに対する思い入れというところを抜きにしても良い点です。自分はゲームを長時間遊び続けるのはあまり得意でないタイプなのですが、ドラクエライバルズは気付いたら何時間も遊び続けてしまっています。この手の対戦ゲームは何回も何回も繰り返し対戦をすることになるのですが、そこでずっと同じような音楽が流れ続けるため音楽への飽きがゲームの飽きへと直結してしまい長時間遊び続けるのがしんどくなりがちです。その点、ドラクエの音楽はすぎやまこういち先生が「ゲーム音楽は聴き減りしないものでなくてはならない」と言っているように長時間聞き続けても飽きが来にくい。それどころかこの音楽が流れる空間が心地よいからずっとこうしていたいという気分にさせてくれる。そのため、延々ランクマで対戦を繰り返すというある種不毛とも言えることでも長時間続けることができます。
リッチな演出
このゲーム、なんと全ユニットに3Dモデルが用意されています。しかも当然動く。そして全スペルには詠唱ボイスとエフェクトが用意されています。後述するテンポ感という観点からするとこれは必ずしも良いことばかりではありませんが、とはいえこのことがゲームをしていて楽しいと感じられる大きな要素のひとつであることは確かです。無言で火球がプレイヤーに飛んでゲームが終わるよりも「メラゾーマ!」と叫びながらのほうが明らかに楽しいですよね。
多くのプレイヤー人口が見込める
ゲームの魅力にとって実は面白さ以上に遊んでいる人の数というのが大事なのではないかとも思っています。対戦ゲームであれば特に。
多くの人が遊ぶ人気ゲームの盛り上がりに乗るというのはそれだけで面白さにボーナスが付きますし、人口の少ないゲームで上位に入ってもお山の大将感が否めませんが人口の多いゲームで上位に入ればなんとなくステータスを得た気分になることができます。
この話を進めると過疎地は過疎地ゆえに人が離れていき都会は都会ゆえに人が集まってくるみたいな世知辛く身も蓋もない話になっていきそうなので深掘りはしないでおきます。
テンションルールが面白い
テンションを溜めてテンションスキルを使うことができるというドラクエライバルズ独自のルールですが、自分は最初これを単なるハースストーンのヒーローパワーのアレンジくらいにしか考えていませんでした。実際、ゲームデザイン上の発想としてはハースストーンのヒーローパワーのアレンジとして作られたものでしょう。
しかし、ゲームを理解するにつれてテンションを使いこなすにはヒーローパワーを使うのとは異なるスキルが要求されており、かなりの奥深さを持つものだということがわかってきました。
ヒーローパワーは使うのに2マナが必要ですが、効果をマナに換算すると1マナにも満たない弱い行動しか取ることができません。そのため、基本的にはマナが余ったときや手札を使うのとほぼ同じかそれ以上の働きができるときにしか使わず、使うべきタイミングは比較的わかりやすいものとなっています。大体の場合はヒーローパワーを使うよりも手札を使った方がテンポ的に大きく得ですからね。
一方でテンションスキルは分割支払いしかできないという縛りこそあるものの、計3MP支払って得られる効果は2MP相当です。ヒーローパワーが支払ったマナに対して半分以下の効果しか得られないのに対してテンションは支払ったMPの3分の2の効果が得られるわけで、これはかなり効率的で強いものだと言えます。
つまり、テンションは溜める価値が高いのです。
ヒーローパワーを使うべきか手札を使うべきかの選択はだいたい後者が正解でさほど悩ましくありません。一方でテンションを溜めるべきか手札を使うべきかの選択は後者が正解の場面が非常に多く、かなり悩ましいものとなっているのです。
1ターンにひとつずつの分割払いしかできないというのもまた曲者で、テンションを溜めるのを怠ったばかりに必要なときにテンションスキルを使うことができないということにもなりがちです。ヒーローパワーを使うべきかの判断はこのターン中だけを見て判断してもそこまで問題ないのですが、テンションを溜めるべきかは数ターン先のことまで視野に入れないとなかなか正しく判断できないところがあります。
闘技場の扉が面白い
まず、リリース時点からこういったカード資産を要求しない遊びが実装されているという点が高評価です。シャドウバースにしろデュエルエクスマキナにしろリリースには間に合わず後からの実装になってしまっていましたからね。無課金者でも課金者との格差を感じずに遊べて資産稼ぎも狙えるモードはやはり全員が初心者のサービス開始時点にこそ欲しいものです。
そして、ドラクエライバルズの闘技場における独自ルールである扉の間ですが、これが面白い。
例えばハースストーンのアリーナだとピックの選択肢に出てきたカードが全て弱くてげんなりするということがままあります。しかし、ドラクエライバルズの闘技場だとどの扉を選択するかで自分が欲しいタイプのカードを出やすくすることができるのです。そしてこれが大事なのですが、もしも選択肢にゴミ3枚が出てきてしまっても、選んだ扉を間違えたというふうに自分のミスと考えることができるため、理不尽な不運に見舞われたというストレスを感じづらくなっているのです。
それと、これは自分語りになるんですが、私が初めて遊んだドラクエタイトルはテリーのワンダーランドでした。なんでこの旅の扉に入るという設定からあの日のワクワク感が思い出されてすごく楽しい気持ちになるんですよね。
もっともこの扉の間もいい点ばかりではなく、選んだ扉によっては同じカードばかり連続で出てきてうんざりすることがあります。まだカードプールが狭いのである程度仕方ないのですが。
悪い点
イマイチなUI
そもそもの話、画面内でプレイヤーキャラクターが横向きに向き合っているバトル画面からして直感的ではないです。自分のプレイヤーキャラクターが手前にいて奥の敵に向かって攻撃するバトル画面の場合、スマホを操作している自分自身と画面内のプレイヤーキャラクターの視線が同じ方向を向き直感的ですが、このゲームの場合そうなってはいません。
そしてこのことがカードテキストのわかりにくさにも繋がっています。「縦一列の全ユニットに3ダメージ」というカードを見て初見でこの縦一列というのが画面の前にいる自分自身から見ての縦なのか画面内左にいるプレイヤーキャラクターから見ての縦なのかはっきりとわかる人はいないでしょう。
ターン終了ボタンも右端にあるゲームの場合右利きの人が操作を終えて手を引っ込める動作の中で自然に押すことができるのに対しこのゲームの場合画面の上のほうに設置されているため不自然な手の動きを要求されます。
他にも現在使えるMP数の視認性が悪かったり、召喚時の効果で場のユニットを選択しようとしたときに召喚しようとしているカードがマスにかかっているために誤タッチでイライラしたりと、「微妙に配慮が行き届いていない感じ」がこのゲームには溢れています。
良いとは言い難いテンポ感
何かするたびに毎回エフェクトが入るのは楽しさを生んでいる要素でもあるのですが、同時にテンポ感を損ねている要素でもあります。個人的にはカードを使ったときやユニットで攻撃したときのエフェクトは気にならないのですが、誘発効果のエフェクトはややもっさりしていると感じています。
そして、ブロックやウォールが成立したときにいちいち表示が出るのはかなり鬱陶しく感じます。これは明確にやめてほしい。
また、カードを引くときのエフェクトのスピードを見ると違いが顕著だと思いますが、シャドウバースがかなりゲームのテンポ感が早いゲームなので、シャドウバースに慣れたプレイヤーからするとドラクエライバルズのテンポ感は遅く感じられるのではないかと思います。シャドウバースを一切触ってない人ならそこまで気にならないのではないかという気もしますが。
課金し甲斐の薄さ
自分はランクマッチでレジェンドランクに到達するまで無課金で組んだアグロゼシカを使っていたのですが、レジェに上がってから連敗して他のデッキを使ってみたくなったというのと、自分のレジェ到達記念及びサービス開始のご祝儀ということで1万円課金しました。
その結果どうなったか。課金の甲斐ありレジェンドカードを3枚作れるだけの錬金石を手に入れました。よし、これでゾーマやりゅうおうを作れるぞ! ピサロやククールのデッキを作ろう!
…作れませんでした。
ランプピサロやコントロールククールには5~6枚のレジェンドカードが必要です。しかし手元にはレジェ3枚分の錬金石しかないのです。
ランプピサロやコントロールククールは序盤を耐えて終盤パワーカードを叩きつけて勝つデッキです。叩きつけるべきパワーカードが充分な枚数デッキに入っていなければデッキとして成立しません。妥協した構築は不可能です。
ではこのレジェ3枚分で組める別のちょうどいいデッキはないでしょうか?
ありません。
環境で存在感を放つ上位デッキはアグロゼシカ、バーンゼシカ、ランプピサロ、コントロールククールの4つです。このうちゼシカ2つは無課金で組むことができます。そしてピサロとククールは上記のようにレジェ3枚では組めません。他の職のデッキを模索しても結局アグロゼシカが一定以上の存在感を放つ以上耐えてレジェ連打の構築に行き着いてしまいます。
なんと、現在のドラクエライバルズの環境には無課金デッキと廃課金デッキの2種類しか存在せず、1万課金したらちょうど組めるくらいのデッキは存在しなかったのです…。
そして私は再びアグロゼシカを手に取りランクマを回すことにしたのです。ずっとやってたら瞬間1位を取れましたよ。嬉しいな。
疑問のある先後バランス
自分はドラクエライバルズの先攻後攻のバランスは悪いというふうに感じています。ただし、単純に先攻が強すぎるとか後攻が強すぎるとかそういうことではありません。
この説明をするにあたり、まずテンションについて再定義を行います。
テンションとはつまり「2回溜めると次のターン手札に1コストのスペルが加わる」というものです。
まあ、3回目を溜めると次のターン以降その1コストスペルを0コストで使えるようになるというのもあるんですが、ここではそれは重要ではないです。
重要なのは「テンションが2回溜まっている状況=手札にカードがある状況」とみなせるということです。
この認識のもと先攻後攻バランスを見てみると、例えばゼシカの場合、先攻だったら手札3枚でゲームスタートとなります。そして後攻だと通常手札4枚と1コストのメラミの計5枚でゲームスタートとなります。
…なんだか後攻の手札、多すぎませんか?
ハースストーンとの比較で考えてみましょう。
ハースストーンは先攻が手札3枚、後攻が通常手札4枚と1マナ増やすスペルであるコインの計5枚でゲームスタートとなります。
こちらも一見後攻の手札が多すぎるように見えますが、コインはマナを出すことしかできずリソースとしてカウントできないものなので実はそんなことありません。
そして、ソースがどこだったのかは忘れましたがハースストーンの先後の勝率は先攻勝率が52~3%と若干先手有利なものの極端に気になるほどではないものらしいです。実際、ハースストーンは遊んでいてほとんど先後バランスに違和感を覚えません。
このハースストーン、特にアリーナでの後攻のベストな動きのひとつは1ターン目にコインから2マナミニオンを出し2ターン目に普通に2マナミニオンを出すというものです。1ターン目3/2、2ターン目3/2という具合に動けたらかなりのいい動きというわけですね。この動きをした場合、コインを除く通常の手札が初手4枚、ドローが2枚、使った手札が2枚となるので手札が4枚残ることになります。
これと同じ動きをドラクエライバルズのピサロでやってみましょう。
ピサロの場合後攻1ターン目はテンションスキルで3/2を出すことができるのであとは2ターン目に手札の3/2を着地させるだけですね。
初手が4枚、ドローが2枚、使った手札が1枚となるので、この動きをした場合に残る手札は5枚です。
…なんだか手札多くないですか?
ハースストーンは先攻勝率が52~3%でした。もしも後攻に余分に手札1枚を渡した場合、下がる先攻勝率は2~3%で済むのでしょうか?
さて、ここまで書いた感じだとドラクエライバルズでは後攻が強すぎるように思えるかもしれません。でも一概にそうは言えないんです。
ゼシカやピサロの場合、わかりやすく2コスト相当のことをテンションスキルで1コストで行うことができます。ここで1MP分の得がある。だから後攻からでも完全にテンポ負けしてしまうことなくゲームすることができます。
ではミネアやアリーナの場合はどうか。これらの職はテンションスキルを使っても手札になるだけで盤面のテンポ負けに影響を与えることができません。つまり、手札はたくさんあるけれど使い切れずに押し切られてしまうということになりがちなんです。
例えるなら、後攻にコインの代わりに通常カードを与えたハースストーンみたいなバランスということです。
もしもハースストーンにコインがなく先手の初手が3枚、後手の初手が5枚というバランスだったらどうなるでしょうか。
一概にどちらが有利とは言えません。テンポが重要なゲームになった場合、後手にテンポ上の補正が全くないため先攻が超有利です。一方でお互いにカードの交換を繰り返しロングゲームになった場合、後攻のほうが2枚分という覆しがたいアドバンテージをもつため超有利です。
こういうゲームバランスだとどうなるのかというと、マッチアップと先攻後攻が決まった瞬間にだいたいゲームの行方がわかるようになります。
要するにリソース勝負になるマッチアップだったら先攻だった瞬間ほぼ負け、相手がアグロだったら後攻だった瞬間ほぼ負け、ということです。
仮にそれによって全体の先後勝率が五分五分になったとしても、私はそれがまともに成立しているゲームだとは思えません。
まあ、ここで出している例は極端だとしても、私はドラクエライバルズのゲームバランスがそういったものに限りなく接近するリスクを孕んだものだと考えています。
実際、私は既にミネアは後攻のときに辛すぎるから使いたくないと感じていますし、アグロゼシカの同系戦は後攻が過剰に有利だと感じています。
テンションスキルが盤面のテンポに影響できるものか否かで後攻のときの戦いやすさの格差がものすごいんですよね。影響できる職だと後攻のときかなり有利にゲームを運べてしまうし、影響できない職だと後攻は本当に辛い。
この、後攻にテンション2つ分を与えることによって先後のバランスを取ろうとしている部分に職業格差と先後格差の両方の問題が絡み合ってゲームバランス上の大きなリスクになってしまっていると、私はそういうふうに考えています。
総評
悪いと思う部分も色々と書きましたが、全体としては私はこのゲームを非常に気に入っています。ドラクエもカードゲームもどちらも大好きなので、もう企画の時点で気に入るに決まってるなこれという感じがあります。
まあ、ゲームバランス的にこれどうなの? ということを書きはしたものの、正直ゲームの面白さはゲームバランスでもたらされるというよりもやっていて楽しいと感じられる雰囲気があるか否かというところのほうが遥かに大きいですし。
ドラクエとカードゲームの両方が好きな人なら必ず遊ぶべきだと太鼓判を押せるゲームです!
新セット『メフィスト』リリース! 注目カードレビュー
皆さんお久しぶりです。ちょっと他の事をしていて2か月ほどデュエルエクスマキナから離れていましたが、第3弾カードセット『メフィスト』のリリースを機に戻ってきました。
メフィストと同日にリリースされたドラクエライバルズもとりあえずある程度は遊ぶ予定なので、ドラクエライバルズがまともに動かずにいる間に集中的にランクマを回して、既にSランクには到達しています。2か月間全然やっていなかったせいでFランクからのスタートで試合数がかかったためもあってかSランク到達時の順位は8位。そこから10位以内に入れていると気分がいいためレート1950くらいまで上げているという感じです。
(余談ですが、離れている間アプリの起動の遅さによるストレスが耐えがたいのでログインすらしない日が続いていました。現状でもまだ起動にかかる時間が長すぎると感じています。かなり大きな離脱要因になってしまっていると思うので、今後の更なる改善に期待したいです)
さて、メフィストです。
全体的な印象として、これまでにない新しいギミックがいろいろと用意されてありつつ低コストの優秀なユニットや除去といったデッキの基盤部分を支えるようなカードも多くあり、カジュアル的にもガチ的にも見どころのあるいいセットだなと感じています。
これまでのカード追加だと、烈火の軍狼ではテュールが強すぎ、メシーカは全体的なカードパワーが低くゴミカードが多すぎ、それぞれに大きい欠点があったんですが、メフィストはそのあたりかなりちょうどよく感じますね。極端に強すぎるカードを作るのではなくそこそこ強いカードをたくさん作ることで魅力的なセットにしているというのが良いです。
ベータテストの先手を取ったアグロオリンポスがひたすら勝つだけのゲームだったときから見ている身からすると、着実に開発チームの能力が上がってきているなという印象を抱いています。
というわけで本題。そんなメフィストの注目カードのレビューです。
オリンポス
《アテナイの喜劇役者》
単純にデメリットのない1マナ2/1の種類が増えたというのは大きいです。
《コリントスのワイン売り》
サイズ差を乗り越えるのに使うのもライフを余分に2点削るのに使うのもオリンポスと噛み合っています。ユニットとして見ると基準以下ですが、このカードはスペル枠として見るべきでしょう。実際に少し使ってみて感触は良かったのですが、2枚引いてしまうと機能しづらく弱いことが多かったので1枚だけ採用するのがベストなのかもしれません。
《悲面神 メルポメネー》
今回のオリンポスのカードの中で一番強いと思います。サナムが速攻を持って殴っている姿を見て、思わず「バグかよ…」と言いたくなりました。
ルクソール
《セシャトの記録器》
小回りが利き使い勝手のいい除去スペルです。だいたい2点か3点飛ばすカードですが、上手く噛みあって彷徨うゴーレムなんかに4点飛ばせることも決して低くない頻度であります。
ただ個人的にはこのカードをデッキに入れてしまうと測定神セシャトを使う際の外れになってしまうため好きではありません(セシャトの記録器なのにセシャトと相性が悪いとはこれいかに)。
《ルクソールの魂送祭》《タウエレトの神官》
この2枚がものすごく強いのかというと別にそんなことはなくそこそこ程度なんですが、一定水準以上のパワーレベルを持つ地形シナジーカードが増えたことにより過去の地形シナジーカードの価値が引き上げられるという影響は重要です。
《復讐神 セクメト》《セクメトの血酒》《アーモロートの仮面屋》
復讐神セクメトは6マナで2/2を1体と4/3を2体出すというカード。単純にスタッツを合計すると驚異の6マナ10/8。2/2は2マナ相当、4/3は4マナ相当というふうに計算しても6マナで10マナ分の働き。ヤバイ。しかし当然デメリットは存在し、2/2のセクメト自身が死ぬと自ガーディアンが6点喰らってしまいます。もしも相手がアグロだったら6点も受けたら流石に死ぬ。
しかしデメリットがあるならそれを消してしまえばいいわけで。《セクメトの血酒》と《アーモロートの仮面屋》はそれぞれ使い勝手のいい封印カードです。特に仮面屋が遺していった無の仮面の上にセクメトを召喚するとテンポロスなしでデメリットを消すことができます。
過去弾カードとの組み合わせではセクメトからの外科医ベリザリオも横並びと全体バフという点でも相性がいいですね。
自分のユニットを相手に渡すカードでデメリットを押し付けるという利用法もありますが、それをしてしまうと盤面の優位がかなり減ってしまうので自分はあまり好きではないです。
《アーモロートの収穫者》
ニュートラルのカードですが、イシスで使うと除去できる範囲が広がるためルクソールで最も輝くカードです。
なかなか優秀ですが、2/1というスタッツが貧弱でやや物足りない印象もあります。
アスガルド
《隠秘神 ヘル》
セクメトの殺戮を耐えられる充分に高いHPを持ちつつ生き残ると勝つだけの制圧力を持つわかりやすく強いフィニッシャー。アスガルドを使いたいなら迷わず作るべきカードでしょう。
《永夜神 ノート》
ある程度自分の盤面が出来上がっていないと機能しないという欠点こそあるものの、逆に言えばある程度自分の盤面が出来上がっているならそのまま有利交換を繰り返して勝てるようになるというムチャクチャを実現するカード。間違っても3ターン目にぽんと出すカードではないですし、スペル枠で考えるべきカードでしょう。
《ノースの投斧師》
これまでアスガルドの6マナ域はナーフ後のテュールを使うかニュートラルのカードを使うかくらいしか選択肢がなかったんですが、これは新たな選択肢としてなかなか期待できそうです。
《ブラギの戦歌》
1マナなら2点飛べば充分、3点以上飛ぶならバケモノ。ガーディアンがトールならユニット数を稼ぐのもそう難しくないというのもあり極めて優秀と言えるでしょう。
《人狼 ナルヴィ》《木栗鼠 ラタトスク》
高性能な2マナ2/2が2種類追加されました。特に人狼ナルヴィはデュエルエクスマキナに現在存在する全2マナユニットの中でもトップクラスだと思います。
アスガルドはバルドルの閃光を使う都合上HP2以下のユニットはあまり積極的に採用したくないのですが、これくらい優秀だと気にせずに採用できるでしょう。
イズモ
《ゲンジの琴師》《怪異 スネコスリ》
デッキに採用できるレベルの1マナユニットが増えました。
ただ、ゲンジの琴師に関しては最初強いと思っていたものの実際に少し使ってみた感触だと目の前に2/2を出されたときに手札に手裏剣がないと非常に苦しくなってしまいイマイチでした。
《タケミカヅチの雷剣》
アグロがフェイスにダメージを通すのにうってつけの性能ですし、手札を減らさずに使える1マナスペルなのでゲンジの傀儡女との相性もよく優秀なカードです。何も考えずにデッキに入れても後悔しないでしょう。
《武器屋の特売》
ニュートラルのカードですが、1枚で1マナスペルを3回使えるという強みを最も活かせるのはイズモでしょう。普通のアグロにゲンジの傀儡女とのシナジーを期待して採用してみたときの感触だとシナジーが活かせなかったときに単体だとカード1枚分の仕事をするとは言いがたいためイマイチでしたが、今後スペル詠唱で誘発する強いカードの種類が増えたときに活躍の機会がやってくるかもしれません。
トリニティ
《楽天使 サンダルフォン》《ジェノヴァの奇術師》《サンダルフォンの調べ》
「ユニットのATKをHPと同じにする」という新スキルを持つカードは3種類用意されており、充分それを中心にデッキを組むことが可能になっています。ランクマッチでもこのサンダルフォントリニティはちょくちょく見かけますね。
《菜天使 ソフィエル》《修道院の薬草酒》
ともに上記のサンダルフォンと相性のいいカードですが、どちらも単体で優秀なのでサンダルフォンを使わない形のデッキでも採用に値すると思います。
《霊騎士 デュラハン》
対アグロで頼もしい高HPの護衛ユニット。死ぬとデメリット地形ができてしまいますが、そのマスにユニットを置かないようにすればいいだけなのでそこまで大きなデメリットではありません。
《ヴェネツィアの囚人》
2/3鉄壁1の時点でかなり硬いです。対オリンポスのブロッカーとして信頼できるものを求めているならこのカードの出番となるでしょう。
《審問所の召喚》
小回りの利く優秀な除去です。本音を言えば戦闘との組み合わせで重いユニットも対処できるダメージ除去のほうが欲しかったですが、まあ贅沢は言えません。
ニュートラル
《魔領主 メフィスト》
上で隠秘神ヘルにしたコメントと同様に、そう簡単には落ちない高いHPを持ちつつ生き残ればゲームに勝てる性能があり、ミッドレンジ以降のデッキ同士の対決では多大な活躍が見込めます。ルクソールでもアスガルドでもトリニティでも是非採用したいレベルのカードなので、アグロしか使わないという人以外はとりあえず1枚は作っておきましょう。
地味なところで神でも天使でもないのでホムンクルスのサルファーを気にする必要がないという良さもあります。競合となる他の7マナくらいのフィニッシャーって結構神と天使が多いんで。
《魔獅子 サブナック》
4マナ3/3の時点で最低限のスペックはありつつそこに更に除去までついてくるわけですから、コストに対して盤面を有利に持っていく性能はかなり高いです。デメリットとして自傷ダメージがありますが、4ターン目に出す分には相手ユニットを除去できることによって結果的にライフが削られにくくなるためそこまで気になりません。
2枚引いてしまうと自傷ダメージが重くなってしまうため2枚目を採用できるかは微妙ですが、1枚なら広く様々なデッキに採用できると思います。
師子王杯で使用したミッドレンジルクソールの解説
3敗するまでに何勝できるかを競う師子王杯、最終成績は25勝で(同率)3位でした。
負けは回線落ちが1回と先手オリンポスに押し切られて負けが2回。回線落ちで1回負けてしまっているのが残念ですが、まあCPUと5回くらい当たってるのでトントンということで。
デッキは、最初コントロールアスガルドを使っていたのですがドレイン重視型のルクソールにボコボコにされて5勝くらいしかできなかったのでルクソールに乗り換えて挑戦してました。リストは以下。
ルクソールというとドレインを重視したアグロ型と除去やAoEを詰め込んだコントロール型が主流だと思いますが、少し珍しいミッドレンジ型のルクソールです。
ルクソールは《アメミット》《アヌビス》《アメン》と高コスト帯に強力な固有カードを多く持つ勢力です。しかし、序盤の展開でテンポ負けしてライフを押し込まれてしまうとそれらの強力なカード達が活躍できないまま負けてしまいます。そこでこのデッキでは序盤の展開でテンポ負けしにくいように意識したカードチョイスを行っています。
具体的には2マナ域が他のルクソールとは大きく異なりますね。一般的には2マナ域は《メンネフェルの踊り子》や《ワセトの船大工》などの破壊されると手札を供給してくれる1/2が採用されることが多いですが、1/2では2マナの基本スタッツである2/2ユニットとトレードができずテンポ負けしてしまいます。2/1もハデスのガーディアンパワーで殺されてしまいブロッカーとして信頼が置けません。そこで、このデッキではきちんと2/2のスタッツを持つことにこだわって2マナ域を選択しています。2マナ域の枚数も、なるべく初手に安定して来るよう6枚です。
《ワセトの騎兵》も同様にテンポ負けしないことを意識しての採用です。2/3というスタッツは相手の2/2に対してテンポ勝ちしやすく優秀です。
このデッキが狙っているゲーム展開は主に2つあります。
ひとつは序盤からユニットを展開し気持ちよく殴っていく展開。相手ライフを押せば最後は《ファラオマスクの呪い》が勝利をもたらしてくれます。スペルが3種類に絞られているので、《セシャト》でのサーチ込みで手札に《ファラオマスクの呪い》が2枚来ることも珍しくありません。そうなれば攻撃で10点削るだけで勝つことができます。
そしてふたつめはユニットの相討ちを繰り返してゲームをスローダウンさせ《アメン》の着地を目指すプランです。自分より早いアグロデッキ相手は自分が攻める側に回れないのでこちらを目指します。
このように相手のデッキやゲーム展開次第で異なるプランが選択でき、早いゲームにも遅いゲームにも対応できるため、極端に相性の悪い相手が存在せず安定したデッキとなっています。
対オリンポスも、相手が先手でこちらが《セシャト》を引けない場合は負けますが、逆にこちらが先手で《セシャト》を引けているなら勝ちます。
個別カード解説
・《セクメトの殺戮》
このカードがデッキに入っていることは忘れたつもりでプレイすべきカードです。「どうせセクメトでリセットするから展開は控えめにして~」なんてことは考えずに常に盤面が有利でいられることを目指します。セクメトはそれでも盤面が制圧されてしまった場合の保険的存在です。決してこのデッキはセクメトに頼ったデッキではありません。
自分の場にHP5以上のユニットがいるならその攻撃を通すためにセクメトを使うこともそこそこあります。それで相手ライフが5以下になるなら次のターンのファラオマスクで勝てますからね。
・《ウアジェトの猛毒》
撃たずに我慢することが大事なカードです。《カオスキメラ》を筆頭に同型の《アメミット》や《アヌビス》などHPが高くこのカードでしか対処しづらいユニットが存在するため、《彷徨うゴーレム》などに適当に使ってしまわず本当に致命的なユニットに合わせることが大事です。特に自分の場に《ギーザの魔装兵》がいる場合は怨念を利用して対処できないかを考えるといいです。
・《測定神 セシャト》
このデッキではスペルがコスト5以上のものしか入っていないため確定で3点以上のドレインをすることができます。
ターゲットがランダムなので、当たってほしいところに確実に当てられるように相手のしょうもないユニットをガーディアンパワーのデバフで無力化するのではなくきちんと破壊しておくようにしましょう。
おわりに
これは個人的な信念なのですが、ソシャゲ・スマホゲーの類のイベントは無理なく楽しむ程度にしかやらず、走ることはしないようにしています。他人と競って延々周回プレイをするというのが非常に不毛で楽しくないと感じるからです。イベントを走ることに時間を費やすのであれば、別のゲームをするなり、あるいはゲーム以外のなにかをするなりといったことにその時間を使ったほうが遥かに有意義で楽しいというふうに思っています。
ですのでDXMのイベントもこれまで上位を目指してプレイするということは全くやってこなかったのですが、今回の師子王杯は初めて上位を目指してプレイしました。師子王杯のルールは膨大な時間を費やしたからといって上位に入れるようなものではなく、そこまで時間を費やすつもりのない普通のプレイヤーでも一部の廃人層と競って勝てるようになっているからです。
そして、今回の師子王杯で上位を目指してプレイしての感想ですが……楽しかったです!!
負けられる回数が決まっているため一戦一戦に緊張感がありましたし、勝った時の嬉しさ、負けたときのくやしさも大きなものでした。それに、どれだけ勝利数を伸ばせるかという挑戦は他のプレイヤーと比較しての順位を意識せずとも自分のベストスコアを更新できたらそれで嬉しいという類のものでゲーム性が高く、そういえば昔ポケモンのバトルタワーで夢中になってたよなーということを思い出しました。
そんなわけで、次回の師子王杯も楽しみにしています! できれば1位を取りたいな~とも思いますが、今回1位の方の成績を見ると驚異の38勝。なかなかハードルは高そうですね(笑)
大規模バランス調整来たる!
だいぶ遅い報告になりますが、DXM記事投稿キャンペーンの特別賞をいただきました。
【記事投稿キャンペーン:wiki編集部賞】
— エル@[公式]デュエルエクスマキナ (@duelsx_info) 2017年8月17日
テーマ:初心者攻略指南
sokomadeja_DXMさんの「勝ちたい初心者のための基礎講座」記事はこちら#DXM #DXM記事 https://t.co/k25hlu6Mzf
わー。ぱちぱちぱちぱち。
それで受賞記念になにかまた基礎的な攻略記事でも書こうかなと思ってネタを用意していたのですが、なんやかんやで書けず。そもそも今月は某国民的RPGに当初の予定を大幅に上回る勢いでドハマりしてしまったために他のゲームに手が回らずDXMも半休止状態に…。まあ、もうクリアしたんでDXMに復帰しますし、上記の記事も来週以降そのうち書くつもりです。
と、挨拶はこのあたりにして本題に入ります。
なんと大規模なバランス調整が行われることが発表されました!
詳細はこちら。
クリエイターレター Vol.4 | 【DXM】デュエルエクスマキナ(DUELS X MACHINA)公式情報ポータル
今回のエントリはそのことについての感想です。
そもそも今回のバランス調整についてどう思うか
かなり思い切ったことをしたな、というのが第一印象です。
上のに貼った記事を見ればわかるように、現在のデュエルエクスマキナの環境は勢力間のバランス、先手後手のバランスともに多少の偏りこそあるものの許容できる範囲内に収まっており、ただちに修正が必要な状況というわけではありません。そのため、このような大規模なバランス調整がなされるというのは全く予想外で驚きました。
また、カードの上方修正を行うということにも驚きました。このゲームではいらないカードを分解して他のカードを作成するための資源とすることができます。そのため、下手にカードの上方修正を行ってしまうと「そのカード持ってたけど弱いから分解しちゃったよ! その分の補償をしてくれ!」というクレームを招くリスクがあります。しかしそのような声に対して納得させられるような補償を行うのはなかなか困難です。実際、同様のシステムを採用している他のタイトルでは、ベータテスト中はともかくとして、正式リリース後にこのような上方修正を行った例は私の知る限りでは存在しません。ですのでデュエルエクスマキナにおいても上方修正があるとしたら初期所持カードのみで分解生成が可能なカードには上方修正はないだろうと思っていました。
では今回のバランス調整についてネガティヴな見方をしているのか、というと、むしろ私はかなりポジティヴな受け止め方をしています。
結局のところゲームにとって最も大事なことは面白いかどうかというその一点です。なぜゲームバランスが大事なのかといえば、バランスが崩れるとゲームは面白くなくなるからです。しかし、バランスのいいゲームがすなわち面白いゲームというわけではありません。数字に表れるバランスが良くてもプレイヤーが満足していないのであればそれはそのゲームに改善すべき点があるということです。
ですので、数字上のバランスに大きな問題がなくともより面白いゲームにするために修正が必要と判断したなら思い切ったバランス調整を施すという姿勢を運営が示してくれたことは非常にポジティヴに受け止められることだと考えています。補償の問題も、決して無視していい問題だとは思わないものの、ゲームの面白さに比べれば相対的に小さな問題でしょう。
また、スマホゲームならではの問題についても言及しておきます。
リアルで遊ぶアナログTCGも、スマホで遊ぶデジタルTCGも、どちらも新弾がリリースされる間隔はだいたい3~4ヶ月に一度です。しかし、この長さは同じでありながら同じではありません。
アナログTCGの場合、主に遊べるタイミングが週末に限られる上に、ゲームデザインとしても1回の対戦に30分~1時間かけるような腰を据えてじっくり楽しむようなものとなっており、こなせる試合数が限られたものとなります。
一方デジタルTCGの場合、ちょっとした暇さえあればいつでもどこでも遊べますし、ゲームデザインとしても1回の対戦が10分程度で終わる手軽にサクサク楽しめるようなものとなっています。そのため、アナログTCGと比べて遥かに多い試合数がこなせてしまいます。
そうなると発生するのが飽きの問題です。多くの試合数がこなせてしまうために、その分飽きが来るのも早くなります。アナログTCGでの時間感覚ならそこまで飽きずに楽しめる3~4か月という時間は、デジタルTCGの時間感覚では長すぎ、新弾が来る前に飽きが来てしまうのです。
特にデュエルエクスマキナのメシーカ環境は、メシーカのカードで活躍しているものが《ミイラの兵長》や《測定神 セシャト》など単純にスペックが高いものが多く、既存のアーキタイプの中で採用されるカードに変化があったもののメシーカのカードによって新たに生まれた戦略は目立たず、あくまで一弾環境の延長にすぎないと感じられるようなものでした。そのため、新鮮さに欠け、一弾の頃から遊んでいるプレイヤーからするとバランス的には大きな問題がないものの飽きが来やすい環境になってしまっていたのではないかと思います。
とはいえ、飽きの問題を解消するために新弾リリースの間隔を縮めるというのは開発期間の問題やライト層が付いていけなくなる問題などから難しいでしょう。
ですので、烈火の軍狼のような小規模なカード追加や今回のようなバランス調整によって環境に変化が加わり、新弾までの3~4ヶ月の期間をまるまる同じ環境で遊ばなくていいというのは私にとって大いに歓迎すべきことなのです。
メシーカ環境が一弾環境の延長にすぎず新鮮さに欠けるという点も、本来メシーカで推されるはずだった地形要素がパワーレベルに問題がありあまり活躍できなかったということが問題の根本です。今回のバランス調整は地形要素の底上げに主眼が置かれており、これが上手くいっているならば新鮮さの感じられる面白い環境になることが期待できます。
個別の変更の感想
・地形生成ガーディアン
これまでは地形がないマスにしか地形を作れませんでしたが、今後は既に地形があるマスにも地形が作れるようになります。上に貼ったクリエイターレターでも触れられているように、すべてのマスに地形が作られていても地形生成トリガーの能力を誘発させられたりデメリット地形の上書きができたりするようになります。
かねてより地形生成ガーディアンはただでさえ弱いのに地形の上書きができないという縛りが設けられていて不当に弱すぎると感じていたため、まさに求めていた修正がなされたなという感想です。
しかしこの修正によるパワーレベルの底上げはそこまで大きな影響は持たないように思います。修正されてもなお地形生成ガーディアンは弱いでしょう。地形を利用するデッキを組むにしても、できれば《エルフの地術士》のようなカードでテンポロスをおさえて地形生成ができるようにしてガーディアンは別のものを使いたいように思います。
正直なところ地形生成ガーディアンが一線級で活躍するためにはランダムな1マスが勢力基本地形になった状態でゲームを始められるくらいの大幅な上方修正がなされないと厳しいんじゃないかな…と思っています。
・スサノオ
これまではお互いのガーディアンにダメージを与えていましたが、今後は相手のみにダメージを与えるようになります。
この修正はかなり大きいですね。これまでスサノオは不利な状況になるとガーディアンパワーが使えないという欠点がありましたが、この修正により不利な状況でもガーディアンパワーを駆使してダメージレースを差し切ることが可能となりました。これまではアグロといえばハデス(オリンポス)でしたが、今後はアグロといえばスサノオというふうになるかもしれません。
・各種カード
書いてたら疲れて面倒になってきたんで変更前と変更後の画像を貼り付けてコメントはなしにします。左が変更前、右が変更後です。
HP+1
ATK+1
HP+1
コスト-1
ATKとHP+1
コスト-2
オケアニドの海洋:自ターン開始時、ターン終了時まで、海洋にいるランダムな自ユニット1体のATKを+1する。この地形は海洋でもある。
コスト-2
砂漠の神獣像:このマスのユニット破壊時、相手ガーディアンから1ドレインする。この地形は砂漠でもある。
コスト-2
氷河の水風呂:自ターン開始時、このマスのユニットを1回復する。この地形は氷河でもある。
コスト-2
濃霧の山岳:このマスのユニットは隠密を持つ。この地形は山岳でもある。
コスト-2
草原の墓標:このマスのユニット破壊時、聖樹の雫をデッキ外から1枚手札に加える。この地形は草原でもある。
コスト-1
ATK+1
HP+1
相手ターン中までデバフが継続するように
コスト-1
能力によるデバフ値増加
ATKとHP+3
能力強化
コスト-1
爆発条件がゆるくなり、爆発の威力も増加
ATKとHP+1
コスト-1
HP+2
コスト-1
蛇母神殿:自ガーディアンのライフが7以下のとき、このマスのユニット破壊時、蛇母神 コアトリクエをこのマスに出す。その後、この地形を破壊する。(以前はライフ6以下が条件だった)
ATK+6、HP+5
能力の威力増加
いつ使う? 恩恵のマナ
前回に引き続き初心者向けのエントリです。
後攻のときのみ与えられる《恩恵のマナ》。通常のカードはコストが設定されており、例えばコストが3マナのカードだったらちょうど3マナ使えるときに使おうといった具合に、まだ慣れていないプレイヤーの方でもある程度はいつ使うべきなのか理解しやすいのですが、《恩恵のマナ》はコストが0マナ。使おうと思えばいつでも使えるだけに、いつ使うべきなのか大変悩ましいカードです。しかも、その判断はかなりダイレクトに勝敗を左右する。初心者の方からするとどうすればいいのかわからず困惑するポイントかもしれません。
でもご安心ください。ぶっちゃけると私もいまだによくわかってません!!
《恩恵のマナ》を毎回最適なタイミングで使える人がいるとしたら、その人はまさにプロレベル。将棋だったら羽生さんの域に達しているのではないかと思います。それくらい《恩恵のマナ》をいつ使うべきかは難しい。
しかし、とは言うものの大まかな指針くらいは示せるわけで、今回は《恩恵のマナ》をいつ使うべきか、その大まかな指針の解説です。
例題をもとに考えていきましょう。
CASE1
後手1ターン目、手札はこの6枚です。
さて、《恩恵のマナ》はどのように使うべきでしょうか?
これは簡単ですね。1ターン目に《恩恵のマナ》を使い、2枚ある2マナのどちらかを出すべきです(アンピトリテを先に出すのがいいでしょう)。
この手札の場合、2マナから5マナまで各マナ域での行動が確約されています。ですので、もし1ターン目に《恩恵のマナ》を使わなければ手札にある2枚目の2マナのカードを終盤まで持て余すことになってしまうでしょう。
一方で1ターン目の行動だけは《恩恵のマナ》なしでは空白となってしまっているため、《恩恵のマナ》はこの空白を埋めるのに用いるのがベストです。
CASE2
同じく後手1ターン目。手札はこの6枚です。
1ターン目に《恩恵のマナ》を使っても意味がない手札のため、相手の動きと今後のドローによるところもありますが、このケースではほぼ間違いなく2ターン目に《恩恵のマナ》を用いて《聖堂領の格闘教官》を出すことになるでしょう。
3マナから6マナまでの動きは確保されているものの、2マナだけ空白なので、2枚ある3マナの片方を2ターン目に出してそこを埋めるのがいいでしょう。
CASE3
この手札の場合、1ターン目に《アテナイの海兵》を出してしまうとせっかく速攻を持てる能力があるのに無駄になってしまいます。しかし、1ターン目に《恩恵のマナ》から《海侵神 アンピトリテ》を出せば《アテナイの海兵》の能力を活かすことができます!
…が、1ターン目は《恩恵のマナ》を温存して《アテナイの海兵》を出すべきです。
1ターン目に《恩恵のマナ》から《アンピトリテ》を出せば、確かに2ターン目に速攻を持った《アテナイの海兵》を出すことができます。しかし、その動きは2ターン目に使える2マナのうち1マナしか使えておらず、無駄のある動きになってしまっています。
さらに、この手札の場合3ターン目の行動が確保できていません。1ターン目に《恩恵のマナ》を使ってしまうと、最悪の場合3ターン目が何もできないターンになってしまうかもしれません。
一方、《恩恵のマナ》を温存しながら1ターン目に《アテナイの海兵》、2ターン目に《アンピトリテ》と動いた場合、3ターン目に《恩恵のマナ》を用いて《彷徨えるゴーレム》を出すことができ、マナの無駄がありません。
以上の3つのケースから、いつ《恩恵のマナ》を使うべきかを考える上でどのような点に注目すべきか、そのセオリーとして以下の2つが挙げられます。
①どのマナ域が空白になっているかに注視せよ
②ダブっているマナ域に注視せよ
CASE1では1マナ域が空白になっており2マナ域がダブっていたため、ダブった2マナの片方を《恩恵のマナ》を用いて1マナ域として使うのが正解でした。
CASE2では2マナ域の空白を埋めるためにダブった3マナ域を使うのが正解でした。
CASE3では3マナ域が空白で4マナ域がダブっていました。
この2つのポイントに注目するのが《恩恵のマナ》を使う上での基本となります。
ただ、ここでの3つの例題では意図的に空白のマナ域のひとつ上のマナ域がダブりのあるマナ域となるように設定しています。実際のゲームではそのようになっていない手札が来るため、判断が難しくなります。冒頭で「《恩恵のマナ》をいつ使うべきかは難しい」と書いたのはそのためです。
例えば、2マナが2枚と4マナが1枚、他は5マナ以上のみという手札が来たとします。1マナが空白で2マナがダブっているので1ターン目に《恩恵のマナ》を使いたいところですが、そのように動いてその後4マナ以上のカードしか引けないと3ターン目に動くことができません。3マナ域が引けるなら1ターン目に《恩恵のマナ》を使うのが大正解となりますが、引けなければ不正解となってしまいます。
また、1マナから順に各マナ域が揃っている「先手ならブン回り」の手札も、空白のマナ域を埋めるために《恩恵のマナ》を使えというセオリーが通用せず判断が難しくなります。
CASE4
上に2つのセオリーを挙げましたが、それ以外にもセオリーはあります。
後手1ターン目、手札はこの6枚で、先手1ターン目の相手の行動は何もせずパスだったとします。
この手札の場合、1マナと5マナが空白で2マナがダブっています。
5マナのカードはこれから4枚のカードを引くことができるため高確率で引けると期待できますし、4マナのカードを使ったり、より軽いカードやガーディアンパワーの組み合わせを使ったりしても構わないため、5マナが空白となっていることは問題ではないでしょう。
つまり、上に挙げた2つのセオリーに基づいて考えるなら、この手札での正しい行動は1ターン目に《恩恵のマナ》を用いて《メンネフェルの踊り子》を出すこととなります。
しかし、私はそれは誤りだと考えます。
まず第一に、《メンネフェルの踊り子》を早く出すことの価値があまりありません。《メンネフェルの踊り子》はブロッカーとして使いたいカードです。更地に出しても別のレーンにユニットを出され、勝敗にほぼ影響しない1点クロックを刻み続けることしかできないでしょう。であるならわざわざ《恩恵のマナ》を使ってまで出すよりも、相手がユニットを出すまで温存したほうがいいでしょう。
そして第二に、《恩恵のマナ》を温存した場合に得られる「《セクメトの殺戮》を1ターン早く使える」というメリットが非常に大きいからです。
《セクメトの殺戮》は非常に強力なリセットボタンです。多くのマッチアップでこのカードが良いタイミングで使えるかどうかが勝敗を左右する大事なポイントとなります。
早々に《恩恵のマナ》を使ってしまうと、6ターン目まで《セクメトの殺戮》を使うことができません。相手に素早く盤面を構築されてしまうと、それまでにかなりのライフを削られてしまうでしょう。しかし、《恩恵のマナ》から5ターン目に《セクメトの殺戮》が使えたら? ライフの被害は小さく済み、余裕を持ってゲームを進めることができますよね。
というわけで、《恩恵のマナ》を使う上での3つ目のセオリーはこれです。
③キーカードを1ターン早くプレイするために使え
今回は《セクメトの殺戮》を例に挙げましたが、早くプレイすることの価値が高いカードであればAoEでなくともこのセオリーは当てはまります。
CASE5
最後にわりとしょうもない話。
《恩恵のマナ》はスペルです。よって、スペル詠唱時に誘発する能力を誘発させることができます。
この例題では、1ターン目に1マナ域2枚を出すときにその順番を間違えないようにしましょう。先に《怪異 ネコマタ》を出し、それから《恩恵のマナ》を使って《ゲンジの傀儡女》を出してしまうと《傀儡女》は1/2のままです。しかし、先に《傀儡女》を出し、それから《恩恵のマナ》を使って《ネコマタ》を出すと《傀儡女》は2/2に成長します。どちらが良いかは明らかですね。
④スペル詠唱誘発能力を誘発させるのに使え
現状ではスペル詠唱で誘発する能力を持つカードは《ゲンジの傀儡女》くらいしか使われていないのでこれはあまり重要ではありませんが、今後のカード追加で《怪異 コダマ》を使った強いデッキが生まれたりすると重要なテクニックとなります。
おわりに
以上が《恩恵のマナ》を使う上で覚えておくべき指針です。
いや、最後にこれだけ付け加えておきましょう。
⑤迷ったら早めに使え
マナが多く使えることによる影響は序盤ほど大きなものとなります。ですので、《恩恵のマナ》は早めに使うほどより効果的であることが多いです。なんで、迷ったらとっとと使ってしまいましょう。
最後に今回挙げた5つのセオリーをまとめておきます。これを覚えて後攻のときの勝率を上げていきましょう!
①どのマナ域が空白になっているかに注視せよ
②ダブっているマナ域に注視せよ
③キーカードを1ターン早くプレイするために使え
④スペル詠唱誘発能力を誘発させるのに使え
⑤迷ったら早めに使え
ではまた!
本記事は「DXM記事投稿キャンペーン」のエントリー記事です。
テーマ:初心者攻略指南
Twitterアカウント名:@SokomadejaDXM
勝ちたい初心者のための基礎講座
田中Pのツイッターによると、ここ最近デュエルエクスマキナのプレイヤーが大きく増えているらしいです。今は宣伝にも力を入れているらしく、4gamerを見たらバナー広告が出ていて「おっ」と思ったり。
そして新規プレイヤーが増えたために「デュエルエクスマキナ始めたけど全然勝てない」という声も見かけるようになりました。
他のカードゲームタイトルに親しんでいる方であればわりとすんなりと勝てるようになるゲームだと思うのですが、「カードゲームなんて全然やったことない!」「カードゲームは小学生以来!」というような方の場合、なかなか勝つのは難しく、人によってはランクマッチに挑戦したもののうんざりするくらい連敗を重ねることになる場合もあるかもしれません。
ここではっきり言っておきましょう。正直なところ、カードゲームは漫然と試合数をこなしてもあまり上達しません。経験を積めば勝てるようになるというのは嘘ではないものの、かなり効率が悪いです。
より効率的に上達する方法は、ゲームに慣れたプレイヤーの考え方を学ぶことです。記事を読んだり、動画を見たり、そういったことが試合数をこなす以上に上達の役に立ちます。
というわけで!
今回は勝てずにいる初心者向けに、勝つためのコツを伝授したいと思います。
コツその1 有利トレードを意識しよう
デュエルエクスマキナでは、試合中お互いのカードがどんどんトレードされていきます。
「トレード」というとちょっとわかりにくいかもしれませんね。
例えば自分の2/2ユニットと相手の2/2ユニットとの間で戦闘が発生し、お互いの2/2ユニットが破壊されたとします。このとき、「自分の2/2ユニットと相手の2/2ユニットがトレードされた」と言います。
自分の2ダメージを与えるスペルで相手の2/2ユニットを破壊したのであれば、「自分の2ダメージスペルと相手の2/2ユニットのトレード」ですね。
さて、さっき挙げた例はどちらも同じくらいの価値のカード同士の1対1のトレードでした。しかし、トレードは異なる価値のカードの間でも発生しますし、1対複数や1対1未満のトレードも発生します。
例えば、2コストで2/2の《殺人蜂 キラービー》と3コストで4/2の《狩蜘蛛 キラースパイダー》とのトレードが発生したとします。
2/2と4/2は明らかに4/2のほうが価値が高いですよね。しかも、《キラービー》は召喚するのに2マナしか支払っていないのに対し、《キラースパイダー》は3マナ支払っているわけです。
2マナのカードで3マナのカードとトレードできたわけですから、これは《キラービー》側にとって有利なトレードと言えます(実際には《キラースパイダー》には破壊時にデメリット効果があるのでここでの説明以上の有利トレードですが、説明の簡略化のために無視します)。将棋で例えるなら歩で香車を取ったようなものですね。
次に2コストで2/2の《殺人蜂 キラービー》と3コストで2/3の《エルフの狩人》との間で戦闘が発生したときのことを考えてみましょう。
このとき、《キラービー》は破壊されてしまいますが、《エルフの狩人》はダメージを受けて2/1になってしまうものの生き残ります。
つまり、《キラービー》側はカード1枚を失っているのに対し、《エルフの狩人》側の損害はカード1枚分未満しかないということです。これは明らかに《キラービー》側にとって不利なトレードです。
最後に、自分の場にユニットは1体もおらず相手の場に4コストで3/3の《大鯱 キラーホエール》が2体いるという状況で6コストスペルの《セクメトの殺戮》を使った場合のことを考えてみましょう。
このとき、自分が失ったものは6マナとカード1枚、そして相手が失ったものは計8マナとカード2枚となります。つまり、マナとカード枚数のどちらを見ても自分にとって有利なトレードが行われたと言えるのです。
当然のことながら勝つためのコツは「有利トレードを積極的に行い、不利トレードは避ける」ことです。
そのためにはユニットをどこに出すのか、配置に気を付けることが重要です。
相手の場に2/3がいるときに2/2を出したいなら、2/3のいるレーンは避けて別のレーンに2/2を出しましょう。
相手の場に4/2がいるなら同じレーンに2/2を出してやりましょう。相手の場に2/2がいるなら同じレーンに2/3を出してやりましょう。
次のターンに3/3が出せる状況で2/2を召喚するなら、後列に出せば相手に2/3を被せられても3/3を前列に出すことで不利トレードを回避することができます。スタッツ(ATKとHP。ユニットの大きさ)が貧弱なユニットは後列に出し、前列にスタッツに優れたユニットを配置するというのはデュエルエクスマキナの基本のひとつです。
コツその2 マナ効率を意識しよう
マナは使った分毎ターン回復しますが、使わなかった分を次のターンに持ち越すことはできません。
である以上、その限られたマナをより効率的に使うことは非常に重要です。
例えばガーディアンパワーで1/1を出せば手札の消費は抑えることができますが、手札の2/2を出せば同じ2マナを使って盤面をより強くすることができます。このゲームでは多くの場合手札の消費を抑えることよりもより強い盤面を作ることのほうが高い価値を持ちます。
「マナ効率を意識しろ」とは毎ターンマナを使い切ることを意識しろ、ということではありません。それは手段の目的化です。
最も盤面を強くできる行動が、基本的には最もマナ効率の良い行動です。これは相手との関係性の中で決まる(上記のトレードですね)ため、マナを余してしまう行動が最善であることは数多くあります。
マナ効率の悪い行動を選択してしまう最大の要因は、相手への対処に意識が向きすぎてしまうことです。自分の盤面を作るのが最善なのに、ついボードをクリアにしてしまいたくてマナ効率の悪い行動を取ってしまう。そしてそこから後手後手の展開になり最終的に負けてしまう。これは非常によくあるミスです。
特に除去を使いたいときは本当にそれが最もマナ効率の良い行動なのかいったん立ち止まって考えてみるべきです。
マリガン(初手の引き直し)もマナ効率にとって重要なポイントとなります。
初手に強いカードが来るとつい残しておきたくなってしまいますよね。このゲーム中引き直せるとは限らないわけですから、戻すのは抵抗があります。
しかし、それがコストの重いカードだったなら心を鬼にして戻さなければなりません。手札に軽いカードがなく序盤に動けなかった場合、せっかく手札に残した強いカードが活躍する機会が来ないまま負けてしまうという事態に高確率でなります。
初心者の方の場合、2ターン目にガーディアンパワーを使う前提のデッキを使っているのでなければ、初手にコスト2以下のカードが1枚もないなら全カードを引き直す、3コストのカードは初手に2コストのカードがあるなら残す、といった基準でマリガンを行うといいと思います。
各マッチアップの理解が深まってくるとキーとなるカードはコストが重くても初手に残すという判断をする場合が出てきますが、これは充分にゲームに慣れて初めてできるようになる判断です。
初心者の方の場合は、とにかく序盤からマナを効率よく使って展開していけるようにコストの軽いカードを探しに行くマリガンを心がけるのがベターです。
コツその3 AoEをケアしよう
次に相手がどんなカードを使ってくる可能性があるのか、それを考えた上で行動を決定する。これはカードゲームの基本となる考え方です。
しかし初心者の方の場合、カードの知識が少ないためにそのような思考をするのは極めて困難です。
ですので、全てを覚えようとはせず、一部の影響の大きいカードに絞って覚えましょう。ケアしたかしなかったかでとりわけ大きく結果が左右されるのはAoE(全体除去)と呼ばれるタイプのカードですので、使用率の高いAoEだけ覚えてしまえばOKです。
とりあえず以下の6枚を覚えてしまいましょう。
まずアスガルドから2枚。
どちらも2ダメージのAoEです。アスガルドを相手にするときはHP3以上のユニットを大事にして、下手にHP2以下のユニットばかりが並んでしまわないように気を付けましょう。
そしてルクソールから4枚。
ユニットのHPを高く保つだけではケアしきれない性能のAoEをルクソールは持っています。相手がAoEを使いたくなるであろうだけのユニットを既に展開しているなら、調子に乗って更に展開するのは避けましょう。
コツその4 アグロオリンポスを使おう
これは手っ取り早く勝ちたい人向けのアドバイスであり、自分のお気に入りの勢力にこだわりたい方は無視して結構です。
初心者の方はまずカード資産が揃っていないということが勝つ上でのネックのひとつになっていると思います。
そして、そのハンデが露骨に出てしまうのが長期戦になってしまったときです。相手は強力なレジェンダリーカードを叩きつけてくるのにこちらはそんなに強力なレジェンダリーカードを持っていないから対抗できない! そんなことになりがちです。
しかし、短期決戦を挑めば相手が強力なレジェンダリーカードを叩きつけてくる前に勝つことができます。しかも、短期決戦を挑むのに適したコストが軽くて攻撃的なカードはレアリティの低いものが多い。
ですので、カード資産は少ないけど手っ取り早く勝ちたい場合は「安い・速い・強い」の三拍子揃ったアグロオリンポスを使うのがオススメです。
アグロオリンポスの構築は軽いユニットと速攻ユニット、相手ガーディアンに直接ダメージを与えられるカードなんかを適当に詰め込めばそれっぽい感じになりますし、シナジーで戦うデッキではないのでカードが足りなければ代用品を入れて構いません。
一応サンプルレシピを投下しておくとこんな感じになります↓
おわりに
いかがだったでしょうか。
カードゲームに不慣れな方からするとわかりづらい部分も多々あったかもしれません。
しかし、完全に理解できなくともこのような記事を読むことは確実に上達に繋がるだろうと考えています。ネット上を探せば私以外にも記事を書いている方はいますので、よかったら探してみてそちらも読んでみてください。
オマケに以前書いた別の初心者向け記事を貼って終わります。
本記事は「DXM記事投稿キャンペーン」のエントリー記事です。
テーマ:初心者攻略指南
Twitterアカウント名:@SokomadejaDXM
躍動したりしなかったりするメシーカのカード達
メシーカのリリースからだいたい1週間が経ちました。
リリース前に個人的に最も注目していたカードは《羽蛇神 ケツァルコアトル》で、「これは強すぎる! 将来Nerfされる!!」くらいに思ってたんですが、実際に使ってみると地形4つという条件はなかなか厳しく、安定して条件を達成できるようにデッキを組むとデッキ全体が貧弱になるため思ったほど強くはなかったです。この先地形を作るのがもっと簡単になったら暴れる可能性があるポテンシャルの高いカードではあるんですけどね。
メシーカというセットは全体的に地味な印象で、どれだけ環境を変化させたかというとそこまで大きな影響はなかったんですが、とはいえもちろん全く変化がなかったということはなく、いくつかの興味深い影響を環境にもたらしています。
というわけで、環境に影響を与えたメシーカのカードのいくつかをピックアップしてみます。
オリンポス
《海母神 テティス》を軸に据えた海洋アテナは人気のアーキタイプとなっています。下準備が必要となるもののハマったときの爆発力が大きいのが魅力のデッキですね。
海洋を作りつつユニットを場に出す《ポセイドンの贈物》も出すユニットがHP1と貧弱であるという欠点こそあるものの、《テティス》と相性がよくこのアーキタイプだとよく使われています。
一方のハデスが得たものは《スキュラの戦魚》くらいしかありませんが、海洋アテナがシナジーを利用した掛け算のデッキでありその分引きが噛み合わなかったときや妨害されたときの脆さを持つのに対し、ハデスは直線的に相手ライフを攻めていけ安定しているという点でアテナとは差別化できており、依然として優れたガーディアンです。
ルクソール
「デュエルエクスマキナの開発は正気を失ったのか!?」と思えるほどに強いことしか書いてない《測定神 セシャト》、及び壁役として最高レベルのスペックを持つ《彷徨える石像》の加入によりルクソールはデッキパワーが底上げされました。《彷徨える石像》は《セクメトの殺戮》で盤面を流しながら自分にだけユニットを残すという動きができる点でルクソールとの相性がいいですね。
ただ、これだけの強化を得てもなおオリンポスの速攻デッキには勝てないというのがルクソールの悲しいところです。逆にオリンポスを完全に捨てると他のデッキすべてに有利がつけられるようになるというのはルクソールのいいところですね。
トリニティ
烈火の軍狼で追加されたレジェンダリーカードとしては《テュール》と《アレース》という化け物の陰に隠れてイマイチぱっとしなかった《死天使 サリエル》ですが、今回《彷徨える石像》という最高の相方を得て遂に輝ける時が訪れました。《サリエル》で《彷徨える石像》を食べるコンボは決まるとすさまじいテンポとアドバンテージをもたらしゲームを決定付けてくれます。今ランクマッチにいるトリニティはだいたいこのコンボを搭載していますね。
個人的には《船守猫 シップキャット》や《冥獣 チュパカブラ》まで組み込んでシナジーに寄せた構築をするのも面白そうだなと思っていますが、まだ研究不足なのでそれが強いのかはわかりません(笑)
一切触れていない勢力が2つほどある気がしますが今回はこれで終わりです。